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取得請求権付株式 法人税法税理士試験を実務イメージでPISA 第57回 理論編 [税理士試験と実務の接点]

第57回(平成19年) 税理士試験 法人税法 理論 取得請求権付株式
青色申告書を提出する各法人の平成19年4月1日から平成20年3月31日までの間の事業年度(以下「適用年度」という。)において、それぞれ【資料】に掲げる事項が生じている。
これらの事項に関して、次の問1から問4までの問いに答えなさい。

問3
C社の譲渡した有価証券Cについて、適用年度の法人税法第61条の2第1項(有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入)の規定を適用する場合に、その益金の額又は損金の額に算入すべき金額としての譲渡利益額又は譲渡損失額の意義及び理由を簡潔に説明した上で、有価証券Cの譲渡利益額又は譲渡損失額を計算しなさい。
また、併せて、有価証券Cの取得の対価として交付を受けた種類株式Zの取得価額を計算しなさい。

(注)解答に当たって、申告要件に関する説明は要しないこととする。また、解答は、必ず、指定された枠内に記入すること。枠外に書かれたものは採点の対象にしない。なお、解答枠は書き損じ等も考慮して十分にスペースを設けている。

【資料】
(3) C社の有価証券cに関する事項
C社の有する次に掲げる有価証券cについて、平成19年11月6日に、その有価証券Cに係る請求権の行使によりその取得の対価として次に掲げる株式等が交付された。

・種類株式である有価証券cの内容……
法人税法第61条の2第14項第1号《参考1の法令参照》に掲げる取得請求権付株式に該当する株式で、かつ、会社法第108条第2項第5号≪参考2の法令参照≫に掲げる株式として、次に掲げる事項が定款に定められている。
「株主から有価証券cの取得の請求があった場合には、請求時の時価を勘案し、複数の有価証券cにつき、新たに発行する種類株式Zを1株の割合をもって交付する。」

・C社の有する株式数等……
C杜の有する有価証券cの株式数は20株であり、その譲渡の直前の帳簿価額は100万円(請求時の時価は300万円)である。

・交付された株式等……
種類株式Zの交付割合は、有価証券c18株につき1株の割合とされたことから、当該取得をする法人の種類株式Z株
(請求時の時価は270万円)及び現金30万円(譲渡した有価証券cにつき会社法167条第3項≪参考3の法令参照≫に規定する1株に満たない端数に相当する金額として交付を受けたものである。)

≪参考1≫
○ 法人税法第61条の2第14項第1号(有価証券の譲渡益又は譲渡税の益金又は損金算入)-抄-
一 取得請求権付株式(法人がその発行する全部又は一部の株式の内容として株主等が当該法人に対して当該株式の取得を請求することができる旨の定めを設けている場合の当該株式をいう。)  当該取得請求権付株式に係る請求権の行使によりその取得の対価として当該取得をする法人の株式のみが交付される請求権の行使によりその取得の対価として当該取得をする法人の株式のみが交付される場合の当該請求権の行使

≪参考2≫
○ 会社法第108条第2項(異なる種類の株式)-抄-
2 株式会社は、次の各号に掲げる事項について内容の異なる二以上の種類の株式を発行する場合には、当該各号に定める事項及び発行可能種類株式総数を定款で定めなければならない。
一~四<省略>
五 当該種類の株式について、株主が当該株式会社に対してその取得を請求することができること次に掲げる事項
イ 当該種類の株式についての前条第2項第2号に定める事項
口 当該種類の株式一株を取得するのと引換えに当該株主に対して当該株式会社の他の株式を交付するときは、当該他の株式の種類及び種類ごとの数又はその算定方法

≪参考3≫
○ 会社法第167条第2項及び第3項(効力の発生)-抄-
2 次の各号に掲げる場合には、前条第1項の規定による請求をした株主は、その請求の日に、第107条第2項第2号(種類株式発行会社にあっては、第108条第2項第5号)に定める事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
一~三<省略>
四 第108条第2項第5号ロに掲げる事項についての定めがある場合同号ロの他の株式の株主

3 前項第4号に掲げる場合において、同号に規定する他の株式の数に一株に満たない端数があるときは、これを切り捨てるものとする。この場合においては、株式会社は、定款に別段の定めがある場合を除き、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額にその端数を乗じて得た額に相当する金銭を前条第1項の規定による請求をした株主に対して交付しなければならない。

一 当該株式が市場価格のある株式である場合当該株式一株の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額
二 前号に掲げる場合以外の場合一株当たり純資産額


■試験プロジェクトコメント
57回(平成19年)
出題のポイント
〔第一問〕
平成18年5月に施行された会社法によって、従来からあった種類株式について一層の多様化が図られたことから、法人税においても、その多様化に応じた課税の繰延べ等の措置が講じられたところである。この課税の繰延べ等の措置も、税理士にとって、個々の種類株式の性格を理解した上で、これらの措置の適用の有無を見極める必要も生ずるところである。
本問は、これら法人税法上の基本的な部分にかかわる制度の内容について、具体的な事例としての数値も示しつつ、新たに導入された措置や従来からある取扱いについての知識の吸収の程度と、個別具体的な事例を前提としたそれらの適用対象額の算出に関する問いかけを行い、理論的に理解している算出過程が正しく行われているかどうかの対応能力を問うものである。

国税庁ホームページより
http://www.nta.go.jp/sonota/zeirishi/zeirishishiken/point2007/05.htm

■1 益金の額又は損金の額に算入すべき金額としての譲渡利益額又は譲渡損失額の意義及び理由

意義及び理由
と問いに書かれています。
これに、しっかり答えられるか否かが、第一ステップかもしれません。

実際に、意義から説明していきます。
意義は、条文内に(  )書きで、(~をいう。)と記載されています。
下記条文法61条の2①に、

譲渡利益額
(第一号に掲げる金額が第二号に掲げる金額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)
譲渡損失額
(同号に掲げる金額が第一号に掲げる金額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)
と記載されています。

第一号は、譲渡対価
第二号は、譲渡原価をさしているとすれば、

簡単に言えば、譲渡利益額は、有価証券売却益のことであり、譲渡損失額は、有価証券売却損のことです。
さらに、法61条の2①には、2つの特徴が、あります。
譲渡対価を益金の額、譲渡原価を損金の額にするという法22②③ではなく、差額の譲渡利益額を益金の額、譲渡損失額を損金の額にするということを規定していること。
これは、通常の会計仕訳である、有価証券売却益、有価証券売却損をそれぞれ、益金の額、損金の額とするほうが、スムーズということもあります。平成11年改正で、有価証券の法定算出方法(旧法では評価方法でした)が、総平均法から移動平均法に改められたとき、明記されました。
次に、引渡基準ではなく、約定日基準(譲渡に係る契約をした日)になっているところが、特徴的です。
約定日であれば、収益及び原価は、同時に発生することになります。
上記のような考え方で、理由を答えることも考えられなくは、ないですが、
求める本質は、法61条の2⑭を加味し、課税の繰延ができるか否かの税務判断の理由です。

法61条の2⑭をよく読めば、第1項にしっかりリンクしているはずです。
法61条の2⑭を踏まえ、法61条の2①を適用するという体系をしっかり捉えてください。

参考 
■法61条の2⑭
14  内国法人が次の各号に掲げる有価証券を当該各号に定める事由により譲渡をし、かつ、当該事由により当該各号に規定する取得をする法人の株式又は新株予約権の交付を受けた場合(当該交付を受けた株式又は新株予約権の価額が当該譲渡をした有価証券の価額とおおむね同額となつていないと認められる場合を除く。)における第1項の規定の適用については、同項第一号に掲げる金額は、当該各号に掲げる有価証券の当該譲渡の直前の帳簿価額に相当する金額とする。
一  取得請求権付株式(法人がその発行する全部又は一部の株式の内容として株主等が当該法人に対して当該株式の取得を請求することができる旨の定めを設けている場合の当該株式をいう。) 当該取得請求権付株式に係る請求権の行使によりその取得の対価として当該取得をする法人の株式のみが交付される場合の当該請求権の行使

法61条の2⑭に「株式のみ」と記述されています。
設問は、当然、端株につき現金交付を受けています。

短絡的に、「株式のみでないから、課税の繰延ができない。」
という思考は、実務的にリスクがあるかもしれません。

法61条の2⑭は、会社法の制定にあわせて整備されたものです。
基本的に法61条系は、会計処理の対応しているものです。
(短期売買商品なり、有価証券なり、デリバティブなり、外貨建取引なり)

問題文に、会社法があてられ、
株主保護の観点から、端株に、金銭を渡しなさいという文言が参考条文に、与えられていることを鑑み、
どう判断するか見たかったのだと思います。

基本的に今回は繰延が可能です。
法人税法施行令にも明記されています。
(下記 ●令第119条の8の2参照 )
さらに、参考にすべき会社法も記載しています。
知識を活用するためには、関連会社法部分もしっかり押さえるという意識をもたないとだめなのかもしれません。
 (下記 基本通達2-3-25のところに、仕訳ベーズで、種類株式Zの取得価額も記載しています。)

当然、種類株といわれているものが、
どういうものなのか?。
どう活用するものなのか?。
が、わからなければ、法人税法の判断もできないかもしれません。

法人税的には、会社法制定にあわせて、
多々整備を行っています。

国税庁ホームページに、
平成18年度 法人税関係法令の改正の概要として、
II 会社法の制定に伴う改正  
1  同族会社の判定基準の整備
2 資本金等の額及び利益積立金額に関する規定の整備等
4  有価証券に関する規定の整備
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/kaisei2006/04.pdf
が記載されています。
重たい改正のひとつなのでしょうね。
翌年の第58回法人税法の試験にも計算として出題されています。
試験委員は、第57回と第58回では、違いますが、国税庁(官僚)主体でさくせいされていると感じさせられています。

知識は活用するというPISAが、導入されている良い事例問題だと思います。

また、基礎明細にも変化が見受けられます。
参考に、種類株該当部分として、国税庁ホームページ参考にしてください。

別表二 同族会社等の判定に関する明細書」
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/shinkoku/pdf/h21/02.pdf

別表二 「同族会社等の判定に関する明細書 記載要領
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/tebiki2009/pdf/04.pdf


別表十四(1) 特殊支配同族会社の判定等及び業務主宰役員給与の損金不算入額の計算に関する明細書
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/shinkoku/pdf/h21/14_01.pdf

別表十四(1) 特殊支配同族会社の判定等及び業務主宰役員給与の損金不算入額の計算に関する明細書 記載要領
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/tebiki2009/pdf/16.pdf

別表五(一)付表 種類資本金額の計算に関する明細書 
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/shinkoku/pdf/h21/05_01a.pdf

別表五(一)付表 種類資本金額の計算に関する明細書 記載要領
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/tebiki2009/pdf/08.pdf



参考条文
■(有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入)
第61条の2  
内国法人が有価証券の譲渡
(当該有価証券が合併、分割又は適格現物出資により合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人に移転する場合における当該移転を除く。以下この条において同じ。)
をした場合には、その譲渡に係る
譲渡利益額
(第一号に掲げる金額が第二号に掲げる金額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)
又は
譲渡損失額
(同号に掲げる金額が第一号に掲げる金額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)
は、その譲渡に係る契約をした日
(その譲渡が剰余金の配当その他の財務省令で定める事由によるものである場合には、当該剰余金の配当の効力が生ずる日その他の財務省令で定める日)
の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。
一  その有価証券の譲渡に係る対価の額
(第24条第1項
(配当等の額とみなす金額)
の規定により第23条第1項第一号(受取配当等の益金不算入)に掲げる金額とみなされる金額がある場合には、そのみなされる金額に相当する金額を控除した金額)
二  その有価証券の譲渡に係る原価の額
(その有価証券についてその内国法人が選定した一単位当たりの帳簿価額の算出の方法により算出した金額
(算出の方法を選定しなかつた場合又は選定した方法により算出しなかつた場合には、算出の方法のうち政令で定める方法により算出した金額)
にその譲渡をした有価証券の数を乗じて計算した金額をいう。)

14  内国法人が次の各号に掲げる有価証券を当該各号に定める事由により譲渡をし、かつ、当該事由により当該各号に規定する取得をする法人の株式又は新株予約権の交付を受けた場合(当該交付を受けた株式又は新株予約権の価額が当該譲渡をした有価証券の価額とおおむね同額となつていないと認められる場合を除く。)における第1項の規定の適用については、同項第一号に掲げる金額は、当該各号に掲げる有価証券の当該譲渡の直前の帳簿価額に相当する金額とする。
一  取得請求権付株式(法人がその発行する全部又は一部の株式の内容として株主等が当該法人に対して当該株式の取得を請求することができる旨の定めを設けている場合の当該株式をいう。) 当該取得請求権付株式に係る請求権の行使によりその取得の対価として当該取得をする法人の株式のみが交付される場合の当該請求権の行使
二  取得条項付株式(法人がその発行する全部又は一部の株式の内容として当該法人が一定の事由(以下この号において「取得事由」という。)が発生したことを条件として当該株式の取得をすることができる旨の定めを設けている場合の当該株式をいう。) 当該取得条項付株式に係る取得事由の発生によりその取得の対価として当該取得をされる株主等に当該取得をする法人の株式のみが交付される場合(その取得の対象となつた種類の株式のすべてが取得をされる場合には、その取得の対価として当該取得をされる株主等に当該取得をする法人の株式及び新株予約権のみが交付される場合を含む。)の当該取得事由の発生
三  全部取得条項付種類株式(ある種類の株式について、これを発行した法人が株主総会その他これに類するものの決議(以下この号において「取得決議」という。)によつてその全部の取得をする旨の定めがある場合の当該種類の株式をいう。) 当該全部取得条項付種類株式に係る取得決議によりその取得の対価として当該取得をされる株主等に当該取得をする法人の株式のみが交付される場合又は当該取得をする法人の株式及び新株予約権のみが交付される場合の当該取得決議
四  新株予約権付社債についての社債 当該新株予約権付社債に付された新株予約権の行使によりその取得の対価として当該取得をする法人の株式が交付される場合の当該新株予約権の行使
五  取得条項付新株予約権(新株予約権について、これを発行した法人が一定の事由(以下この号において「取得事由」という。)が発生したことを条件としてこれを取得することができる旨の定めがある場合の当該新株予約権をいう。以下この号において同じ。)又は取得条項付新株予約権が付された新株予約権付社債 これらの取得条項付新株予約権に係る取得事由の発生によりその取得の対価として当該取得をされる新株予約権者に当該取得をする法人の株式のみが交付される場合の当該取得事由の発生(有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出の方法)


●(取得請求権付株式の取得等の対価として生ずる端数の取扱い)
第119条の8の2  
会社法第167条第3項
(効力の発生)
又は第283条
(一に満たない端数の処理)
に規定する一株に満たない端数
(これに準ずるものを含む。)に相当する部分は、法第61条の2第14項第一号 又は第四号
(有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入)
に規定する取得をする法人の株式(出資を含む。)に含まれるものとする。

(一株に満たない株式等を譲渡した場合等の原価)
2-3-25 
法人が、令第119条の8の2《取得請求権付株式の取得等の対価として生ずる端数の取扱い》に規定する1株に満たない端数に相当する部分又は令第139条の3第1項各号《一株未満の株式等の処理の場合等の所得計算の特例》に掲げる1株に満たない端数につき代わり金の交付を受けたときの譲渡に係る原価の額は、当該法人が当該1株に満たない端数に相当する株式等の交付を受け直ちに譲渡したものとして法第61条の2《有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入》の規定を適用する。ただし、当該法人が当該代わり金に相当する金額を益金の額に算入している場合は、これを認める。(平12年課法2-7「四」により追加、平14年課法2-1「九」、平19年課法2-3「十」により改正)

種類株式Z    900,000   有価証券c 900,000
現金        300,000 有価証券c  100,000
有価証券売却益 200,000

ただし書き
種類株式Z   1,000,000   有価証券c    1,000,000
現金        300,000 有価証券売却益 300,000


▲(有価証券の譲渡損益の発生する日)
第27条の3  
法第61条の2第1項 (有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入)に規定する財務省令で定める事由は、次の各号に掲げる事由とし、同項 に規定する財務省令で定める日は、当該各号に掲げる事由の区分に応じ当該各号に定める日とする。
一  剰余金の配当若しくは利益の配当又は剰余金の分配
(分割型分割によるものを除く。)
 これらの効力が生ずる日
二  その有していた株式又は出資を発行した法人を被合併法人とする合併 当該合併の日
三  自己を合併法人とする合併 当該合併の日
四  その有していた株式又は出資を発行した法人を分割法人とする分割型分割 当該分割型分割の日
五  自己を分割承継法人とする分割 当該分割の日
六  自己を現物出資法人とする適格現物出資に該当しない現物出資
(新株予約権又は社債と引換えにする給付を含む。) 
当該現物出資の日
七  自己を事後設立法人とする適格事後設立 当該適格事後設立の日
八  その有していた株式を発行した法人を株式交換完全子法人とする株式交換 当該株式交換の日
九  自己を株式交換完全親法人とする株式交換 当該株式交換の日
十  その有していた株式を発行した法人を株式移転完全子法人とする株式移転 当該株式移転の日
十一  自己の株式又は出資の取得の対価としての交付
(次号に掲げるものを除く。) 
その取得の日
十二  合併に反対する被合併法人の株主等、株式交換に反対する株式交換完全子法人の株主又は株式移転に反対する株式移転完全子法人の株主の買取請求に基づく買取りの対価としての交付 当該合併の日、株式交換の日又は株式移転の日
十三  出資の消却、出資の払戻し、社員その他内国法人の出資者の退社又は脱退による持分の払戻しその他株式又は出資を取得することなく消滅させることによる対価としての交付 これらの事由が生じた日
十四  組織変更 当該組織変更の日
十五  解散による残余財産の分配 当該分配の日
十六  その有していた法第61条の2第14項 各号に掲げる有価証券についての当該各号に定める事由 当該事由の生じた日
十七  自己を令第123条の10第1項
  (非適格合併等により移転を受ける資産等に係る調整勘定の損金算入等)
に規定する譲受け法人又は同条第二項 に規定する移転法人とする法第62条の8第1項
(非適格合併等により移転を受ける資産等に係る調整勘定の損金算入等)
に規定する非適格合併等に該当する事業の譲受け 当該事業の譲受けの日

■(配当等の額とみなす金額)
第24条  
法人(公益法人等及び人格のない社団等を除く。以下この条において同じ。)
の株主等である内国法人が当該法人の次に掲げる事由により金銭その他の資産の交付を受けた場合において、その金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額が当該法人の資本金等の額又は連結個別資本金等の額のうちその交付の基因となつた当該法人の株式又は出資に対応する部分の金額を超えるときは、この法律の規定の適用については、その超える部分の金額は、前条第1項第一号に掲げる金額とみなす。
一  合併(適格合併を除く。)
二  分割型分割(適格分割型分割を除く。)
三  資本の払戻し
(剰余金の配当
(資本剰余金の額の減少に伴うものに限る。)
のうち、分割型分割によるもの以外のものをいう。)
又は解散による残余財産の分配
四  自己の株式又は出資の取得
(金融商品取引法第2条第16項 (定義)に規定する金融商品取引所の開設する市場における購入による取得その他の政令で定める取得及び第61条の2第14項第一号 から第三号 まで
(有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入)
に掲げる株式又は出資の同項 に規定する場合に該当する場合における取得を除く。)
五  出資の消却(取得した出資について行うものを除く。)、出資の払戻し、社員その他法人の出資者の退社又は脱退による持分の払戻しその他株式又は出資をその発行した法人が取得することなく消滅させること。
六  組織変更(当該組織変更に際して当該組織変更をした法人の株式又は出資以外の資産を交付したものに限る。)

■(受取配当等の益金不算入)
第23条  
内国法人が受ける次に掲げる金額
(外国法人若しくは公益法人等又は人格のない社団等から受ける第一号に掲げるものを除く。以下この条において「配当等の額」という。)
のうち、連結法人株式等(連結法人の株式又は出資のうち政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)及び関係法人株式等のいずれにも該当しない株式等
(株式、出資又は受益権をいう。以下この条において同じ。)
に係る配当等の額の百分の五十に相当する金額並びに関係法人株式等に係る配当等の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
一  剰余金の配当
(株式又は出資に係るものに限るものとし、資本剰余金の額の減少に伴うもの及び分割型分割によるものを除く。)
若しくは利益の配当(分割型分割によるものを除く。)
又は剰余金の分配(出資に係るものに限る。)
の額

●第119条の2
有価証券の譲渡に係る原価の額を計算する場合におけるその一単位当たりの帳簿価額の算出の方法は、次に掲げる方法とする。
一  移動平均法
(有価証券をその銘柄の異なるごとに区別し、その銘柄を同じくする有価証券の取得
(適格合併又は適格分割型分割による被合併法人又は分割法人からの引継ぎを含むものとし、被合併法人等の合併法人等株式の取得を除く。以下この項において同じ。)
をする都度その有価証券のその取得の直前の帳簿価額とその取得をした有価証券の取得価額
(当該引継ぎを受けた有価証券については、当該被合併法人又は分割法人の法第62条の2第1項
(適格合併及び適格分割型分割による資産等の帳簿価額による引継ぎ)
に規定する時の帳簿価額とする。次号において同じ。)
との合計額をこれらの有価証券の総数で除して平均単価を算出し、その算出した平均単価をもつてその一単位当たりの帳簿価額とする方法をいう。)
二  総平均法
(有価証券を前号と同様に区別し、その銘柄の同じものについて、当該事業年度開始の時において有していたその有価証券
(分割型分割により分割承継法人に移転したものを除く。)
の帳簿価額と当該事業年度において取得をしたその有価証券の取得価額の総額との合計額をこれらの有価証券の総数で除して平均単価を算出し、その算出した平均単価をもつてその一単位当たりの帳簿価額とする方法をいう。)

(取得条項付株式の取得等に際し1株未満の株式の代金を株主等に交付した場合の取扱い)
2-3-1
法第61条の2第11項第2号《有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入》に規定する取得条項付株式に係る取得事由の発生によりその取得条項付株式を有する株主等に金銭が交付される場合において、その金銭が、その取得の対価として交付すべき当該取得をする法人の株式(出資を含む。以下2-3-1において同じ。)に1株未満の端数が生じたためにその1株未満の株式の合計数に相当する数の株式を譲渡し、又は買い取った代金として交付されたものであるときは、当該株主等に対してその1株未満の株式に相当する株式を交付したこととなることに留意する。ただし、その交付された金銭が、その取得の状況その他の事由を総合的に勘案して実質的に当該株主等に対して支払う当該取得条項付株式の取得の対価であると認められるときは、当該取得の対価として金銭が交付されたものとして取り扱う。
  同項第3号又は第5号に規定する全部取得条項付種類株式又は取得条項付新株予約権に係る株式に1株未満の端数が生じた場合についても、同様とする。(平19年課法2-3「十」により追加)

【解説】

1  平成18年度税制改正により、取得条項付株式に係る取得事由の発生により株主等に発行法人の株式のみが交付される場合の当該取得条項付株式の譲渡については、いわゆる簿価譲渡としてその譲渡損益に係る課税を繰り延べるとともに、みなし配当課税の適用除外とすることとされている(法61の2二、24四)。したがって、取得条項付株式の取得の対価として、株主等に発行法人の株式以外の資産が交付される場合には、課税の繰り延べは行われないこととなる。
 取得条項付株式に係る取得事由の発生により発行法人の株式を交付する場合において、その割当比率によっては株主に交付する発行法人の株式に1株未満の端数が生じることがあるが、この1株未満の端数の交付に代えて株主等に金銭を交付した場合には、「株式のみ」が交付されるという要件を満たさないことから、株式の譲渡損益に係る課税の繰延べが行われないことになるのかという問題がある。
 この点、株主に対し交付しなければならない当該法人の株式の数に1株に満たない端数がある場合は、会社法第234条《一に満たない端数の処理》の規定に基づき、その端数の合計数に相当する数の株式を他に譲渡し又は自ら買取りをし、かつ、その端数に応じてその譲渡により得られた代金又は買い取った代金を当該株主に交付しなければならないこととされている。すなわち、この場合の金銭交付は、1株未満の端数の合計数に相当する株式がいったん当該端数部分の所有者に共有された上で、発行法人がその所有者に代わってその1株未満の端数の合計数に相当する数の株式を適宜一括して譲渡し、その代金を交付するにすぎないものである。したがって、このような1株未満の端数に相当する金銭を株主に交付した場合には、当該株主に対して株式を交付したものとして取り扱うこととなる。

2  ただし、上記の取扱いは、通常の取引条件の下で取得条項付株式が取得事由の発生により取得される場合において、個々の株主の保有株式数の差により端数が生じた際に、それらの端数を会社が束ね、株主に代わって譲渡し換金したときの取扱いであるから、その交付された金銭が、その取得の状況その他の事由を総合的に勘案して実質的に当該株主等に対して支払う当該取得条項付株式の取得の対価であると認められるときは、当該取得の対価として金銭が交付されたものとして取り扱うこととなる。

3  法人税法第61条の2第11項第3号又は第5号に規定する全部取得条項付種類株式又は取得条項付新株予約権の取得決議又は取得事由の発生により、発行法人の株式が交付される場合にあっても、交付すべき株式に1株未満の端数が生じたときは、会社法第234条の規定に基づき、当該1株未満の端数の合計数に相当する数の株式を譲渡し、又は買い取った代金として金銭が交付されることとなる。したがって、この場合も、取得条項付株式の譲渡と同様、「株式のみ」が交付されたものとして取り扱われることとなる。
  本通達においては、これらのことを明らかにしている。

4  なお、取得請求権付株式に係る請求権の行使により発行法人の株式が交付される場合に、転換比率の設定により1株未満の端数が生じるときは、これを切り捨て、その端数部分の株式の価額に相当する金銭を株主に交付しなければならないこととされている(会社法167)。また、新株予約権付社債に付された新株予約権の行使により発行法人の株式が交付される場合に、転換比率の設定により交付を受ける株式の数に1株未満の端数が生じるときは、その端数部分の株式の価額に相当する金銭を交付しなければならないとされている(会社法283)。これらの1株未満の端数に相当する部分は法人税法施行令第119条の8の2により、交付を受ける発行法人の株式に含まれることとされ、端数に相当する金銭が交付された場合にも簿価譲渡の要件を満たすこととされている。

5  連結納税制度においても、同様の通達(連基通2-3-1)を定めている。


※会社法
第一目 取得請求権付株式の取得の請求
■(取得の請求)
第166条  
取得請求権付株式の株主は、株式会社に対して、当該株主の有する取得請求権付株式を取得することを請求することができる。ただし、当該取得請求権付株式を取得するのと引換えに第107条第2項第二号ロからホまでに規定する財産を交付する場合において、これらの財産の帳簿価額が当該請求の日における第641条第2項の分配可能額を超えているときは、この限りでない。

2  前項の規定による請求は、その請求に係る取得請求権付株式の数(種類株式発行会社にあっては、取得請求権付株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。

3  株券発行会社の株主がその有する取得請求権付株式について第1項の規定による請求をしようとするときは、当該取得請求権付株式に係る株券を株券発行会社に提出しなければならない。ただし、当該取得請求権付株式に係る株券が発行されていない場合は、この限りでない。

■(効力の発生)
第167条  
株式会社は、前条第1項の規定による請求の日に、その請求に係る取得請求権付株式を取得する。

2  次の各号に掲げる場合には、前条第1項の規定による請求をした株主は、その請求の日に、第107条第2項第二号(種類株式発行会社にあっては、第108条第2項第五号)に定める事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
一  第107条第2項第二号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの社債の社債権者
二  第107条第2項第二号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権の新株予約権者
三  第107条第2項第二号ニに掲げる事項についての定めがある場合 同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
四  第108条第2項第五号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの他の株式の株主

3  前項第四号に掲げる場合において、同号に規定する他の株式の数に一株に満たない端数があるときは、これを切り捨てるものとする。この場合においては、株式会社は、定款に別段の定めがある場合を除き、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額にその端数を乗じて得た額に相当する金銭を前条第1項の規定による請求をした株主に対して交付しなければならない。
一  当該株式が市場価格のある株式である場合 当該株式一株の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額
二  前号に掲げる場合以外の場合 一株当たり純資産額

4  前項の規定は、当該株式会社の社債及び新株予約権について端数がある場合について準用する。この場合において、同項第二号中「一株当たり純資産額」とあるのは、「法務省令で定める額」と読み替えるものとする。

■(一に満たない端数の処理)
第283条  
新株予約権を行使した場合において、当該新株予約権の新株予約権者に交付する株式の数に一株に満たない端数があるときは、株式会社は、当該新株予約権者に対し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額にその端数を乗じて得た額に相当する金銭を交付しなければならない。ただし、第236条第1項第九号に掲げる事項についての定めがある場合は、この限りでない。
一  当該株式が市場価格のある株式である場合 当該株式一株の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額
二  前号に掲げる場合以外の場合 一株当たり純資産額


税理士 小池康夫
http://www.kyoffice.com/

ロジシーケンス株式会社
http://logisequence.com/

有限会社 プレシャス・ワン
http://p1net.com/


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